ECサイトを運営する難しさ(佐賀市が開設のECサイトが約2年で閉鎖)

衝撃的なECサイトの閉鎖

佐賀市が開設したECサイト(さが きゃあもん か~と)が2022年3月31日、開設から約2年余りで閉鎖となりました。

ECサイトに注ぎ込まれた予算は2850万円で、期間内の売り上げは230万円だそうです。
市議会経済産業委員会では、委員から「あまりにもずさん」「事前調査がなっていない」と厳しい言葉を浴びせられた、とのこと。

ECサイトを運営する難しさ(佐賀市が開設のECサイトが約2年で閉鎖)

佐賀市のECサイトがうまくいかなかった要因

下記「ネットショップ担当者フォーラム」の竹内氏によれば、佐賀市の通販サイトがうまくいかなかった要因を①「予算が少なすぎた」②「戦略が甘かった」こと③「ナンバーワンになる意識が低かった」という点の3点と分析しています。

①予算について
今回はサイト制作と人件費合わせて1000万円ということだったが、ここはネットショップの制作費だけで1000万円は欲しい、と言います。
確かに、サイト制作費と約2年間の人件費で1000万円ではとても心もとないように思います。

②戦略について
市の担当者が反省するように、売り方としてはAmazonや楽天などモールを利用する方が売上の確保は容易だったと推測されます。
また運営していたECサイトは食品のECだったようですが、それだったら地元の方がその良さをご存知のはずで、ネットにこだわる必要はなかったようにも感じました。
一方で東京など都市部で九州産の食品を扱う飲食店は多数ありますので、ホールセール(卸売)のように業者を対象にしたECサイト、っていうパターンもあったんじゃないかなと思いました。

③意識について

中途半端なお金と時間の投資で終わらせて、ネットショップの運営に失敗するケースは少なくない。 ネットショップは優れた1店舗にお客が集中するため、売れるネットショップと売れないネットショップの差が極端に分かれやすい。 今回、佐賀市のネットショップは、この「負け組」のスパイラルに入ってしまったと思われる。

「佐賀市が運営する通販サイトはなぜ2年足らずで閉鎖したのか」/ネットショップ担当者フォーラム より

今回、ネットショップの運営者が行政ということで、慣れない部分があったことは否定できません。
また、うまく運営している個人のECサイトも多数ありますので、今回は運営者の当事者意識が薄かったことも挙げられる、と思います。

佐賀市が運営する通販サイトはなぜ2年足らずで閉鎖したのか | 竹内謙礼の一筆啓上 | ネットショップ担当者フォーラム

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